「うつ」から復帰への道すじ

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help リーダーに追加 RSS 休職してからの日々(5)

<<   作成日時 : 2005/11/14 12:09   >>

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こうしてしばらくの間はせっせとインコの世話をし、生活の大部分がそれに注がれるという毎日を送っていました。
かなり手のかかる雛で、なかなか思うように餌を食べてくれなかったり、雛用ケースからカゴに移すときにはなかなか慣れてくれなくて、カゴの中でパニックを起こしたり、突然風邪を引いてくしゃみと鼻水が出て、車をぶっ飛ばして医者に見せたりしたこともありました。
それでも順調に育っていき、いつの間にか飛べるようになり、1ヵ月後には給餌の必要もなくなり、普通にカゴの中で飼うまでに成長してくれました。
しっかり手乗りにすることと、運動不足の解消、そしてストレスの発散のために、朝と夜、放鳥(カゴから出して遊ばせること)を行うことにしました。
その様子はもう筆舌に尽くしがたいほどかわいらしく、つぶらな真っ黒な瞳を眺めているだけで癒されました。

それと同時に、また少しずついろいろなことがちょっとずつできるようになりました。
軽く読めるミステリなどであれば、小説を1〜2時間続けて読むことができるようになり、テレビも2時間くらいであれば見続けることができるようになりました。
久しぶりに、今こんな状況だけど暇だったら連絡くれ、というメールを昔の友人に打ったりしました。
みな暖かい返事をくれ、特にその中の数人はずっとメール交換の相手になってくれました。
上司を含め、先輩二人とも久しぶりに会いました。
当たり障りのない会話しかできませんでしたが、僕にとっては大きな進歩でした。
休職してから初めて行った映画館では、やはり途中で疲れてしまっていったん抜け出し、ロビーで休んでしまいましたが、何とか最後まで見ることができるようになりました。

しかし、やはり新宿や池袋などの人が多い街に出かけることはできず(東京在住です)、活動範囲は最寄り駅から前後2駅程度に限られていました。
まあ、要はバイクで移動可能な範囲、ということですが。
電車はどうしてもまだ抵抗がありました。
乗ること自体は平気なのですが、スーツ姿の人を見ると、「彼は働いている。俺は働いていない」という自罰的感情が芽生えて、自分でも抑えることができないのです。
それが苦しいあまりに、電車や人の多いところはまだ避けていました。
うちの中に閉じこもっているのだけはまずいと、図書館に行ったり、借りてきた本を喫茶店で読んだりするように努めました。

それでも、インコの手間がかからなくなるようになるとまた時間ができた分、できることが増えてきたとはいっても、依然として「なにかしたいのにやりたくない」という強固な無気力が心の中に巣食っており、それにうちのめされながらも耐える日々でした。
それがひどくなると、もしくは何の原因もなくローダウンし、そんなときは寝ているかタバコを吸うことしかできず、それがおさまるといそいそと活動を始める、そんな毎日でした。

秋も過ぎ、去年11月の終わりごろになってくると、今度は別の焦りが頭の中を占めるようになりました。
実は、月に1回のカウンセリングでは、次のようなことを言われていたのです。
「大体3ヶ月から6ヶ月の間に復職できた人は、スムースにもどることができています。しかし、それ以上かかってしまう場合、今度は職場に戻ること自体が怖くなってしまい、ずるずると期限いっぱいまで休むことになる確率がとても高いです」
「そして、普通は傷病手当金だけでは生活が厳しいとか、昼間子供がいるところで休んでいるのは決まりが悪い、ということでみな復職したがるのですが、ぎっちょさんの場合は奥さんとの二人暮らしで、しかも奥さんは働いているから、収入の面でもお住まいの環境の面でも、そういう気持ちは沸きにくいというところが心配です」

今から考えると、まだ回復期さなかのうつ病患者に何てこと言ってくれるんだと怒りたくなるような内容ですが、向こうは向こうで会社付きのカウンセラーであるため、復職させてなんぼの実績評価を必要としている部門である以上、しょうがないと言えばしょうがないことです。独立機関ではない宿命とも言えるでしょう。
しかし、当時はそれを真正面から受け止め、真剣に悩み、苦しみました。
僕が休職できるのは丸2年。
そのうち半年が過ぎようとしている。
今の回復状況では、まだちっとも戻って仕事ができるとは思えないし、職場に対する恐怖も強く残っている。
でも、半年を過ぎても戻れなかったら、もう俺は復帰が難しいダメ社員か?そうなのか?
ひょっとしたらうつなんてもうとっくに治っていて、ただの甘えで毎日休んでいるだけなんじゃないのか。
でも、この苦しさは何だ?
ただの甘えでこんなに苦しいのか?
どうしたらいいんだ?俺にはわからない。わからないよ!
しまいにはパニック寸前まで陥り、せっかく徐々によくなっていた僕の症状がまたしても悪化し始めました。

去年の年末にかけての出来事でした。

つづく

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
みんな、そんなもんですよ。復調してくると「自分は怠け者?」「さぼってる?」って、思っちゃうんですよね。でも、ここで復職すると失敗します。会社のカウンセラーはけしからんですね。復職は慎重すぎてもすぎるということは無いのに。
癒し猫
2005/11/14 12:42
そうですね。この頃からずいぶん長い間、その思いに悩まされ続けたものです。今ではここで復職しなくて本当によかったと思っています。
会社のカウンセラーにはこの後も何度か翻弄されますが、このときが一番きつかったです。
月に1回でも会社とつながりを盛っておかなければ、その一心で面談を続けていましたね〜。
ぎっちょ
2005/11/14 19:29
明石さん、コメントありがとうございます。
うちのはいくつか単語をしゃべる程度です。
自分の名前以外は、全部悪さをしたり、噛まれたりして、こっちが思わず言ってしまう時の言葉ばっかり。
「コラ!」「ダメデショ!」「イタイ!」てな感じです。
しかも、怒られるようなことをしている時に、先に自分から言うんですよね。
例えばゴミ箱の中にもぐりこんでしまって「コラ!」。
それはこっちの台詞だろ〜!って思わず言っちゃいますね(笑)。
ぎっちょ
2005/11/14 22:28

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