「うつ」から復帰への道すじ

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help リーダーに追加 RSS 休職してからの日々(6)

<<   作成日時 : 2005/11/15 17:08   >>

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悪化した僕を支えてくれたのは、家族や友人、同僚、上司、そしてかかりつけの先生でした。
自身もメンタルな病で休職を経験している同僚からは、「もっと長い休職をして、ちゃんと復帰している人を知っているし、今の状態で復帰してもまた悪くなるだけ。気にしないでゆっくりじっくり休んでいて大丈夫だよ」。
上司も「まだ残されている時間はいっぱいあるんだから、気にしないでじっくり休んでください。いつまでも待ってますよ」というメールをくれました。
両親は、実は休職当初からずいぶんと心配をかけており、はじめは家まで来るといってきかなかったのですが、目の前にこられて一から説明をするのはあまりにも僕にとって負担が大きかったので、何日かかけて状況を説明するメールを送っており、時折電話や、覚えたてのメールを送ってくれていたのでした。
「今の会社にだってこだわる必要はないよ。会社員自体に戻るかどうかだって、じっくり考えてもいいくらいだ。とにかく治す方が優先なんだから、会社のことは二の次にして何ヶ月でも何年でもじっくり治すといいよ」
こう父親に言われたときは、思わず涙ぐんでしまいました。
妹からは、意外な内容のメールが届きました。
「実はお兄ちゃんには悪いけど、ちょっとほっとしてるところがあるんだ。お兄ちゃんは今までずっと、高校も大学も会社も順調に入って、結婚もしてきたでしょ? 私はそうできなかったから、負い目に感じてたところがあったんだ。お兄ちゃんがこうなって、『ああ、お兄ちゃんも悩んだり苦しんだりしてたんだなあ』って、私と変わらなかったんだなあって思った」
今まで妹がそんな風に思っているなんて、全く知らなかった僕はびっくりすると同時に、こんな機会でもなければ妹はこんなに胸襟を開いてくれなかったと思うと、この病気になって、少しはよかったこともあったんだな、と思えるようになりました。

そして、かかりつけの先生の言葉は力強いものでした。
「そんな会社の関係者の言うことなんて、ナンセンスもいいところですよ。いいですか、うつはじかんをかければかけるほど、しっかり治って、再発の危険も少なくなっていくんです。どうしても会社の人は会社にとって有利なように働きかけてしまうんですよ。すべて鵜呑みにしないでいいですよ。復職のタイミングは、『暇で暇でしょうがなくなった時』が目安です。調子が戻って、やりたいことができるようになって、それもすべてやり尽くしたら、人間趣味だけではもてあましてしまうようになります。そうなったら、自然と復職意欲が沸いてきますよ。それまでは休養をとることだけを考えましょう」

この先生の言葉が決定的に心に響きました。
それでやっと調子を取り戻し、また元の状態に戻り、無事に2004年から2005年へ年を越すことができました。
といっても相変わらず「なにかしたいけどやりたくない」状態は変わりませんでしたが、きついローダウンに比べれば何倍もましでした。

年末は年賀状を出すかどうかでずいぶん悩みましたが、結局出すことにしました。
先生にも相談したのですが、「出した方がいいです。あとで出さなかったことを悩むことになるよりは出しておいた方がいいでしょう。そういうものはできるだけ今までどおりにやってみてください」とのことでした。
くしくも酉年でしたので、りりしい姿に成長したコザクラインコを中心に、会社関係者には一言「捲土重来」(これも先生のアイデア)とだけ書いて出しておきました。
まさか今年の暮れも悩むことになるとは、このときは考えても見ませんでしたが・・・

年始の親族の集まりがいくつかあったのですが、全部欠席しました。
そんなところで無理をして、また悪くなるのもいやでしたし、そういう律儀なところがそもそもこの病気になった原因でもありましたし。

年が明けてからも、アップダウンを繰り返しながら、引き続き無気力感は続いており、ダウンが強いときは先生に何度も泣きつきました。
そんな中、先生から一枚のコピーをいただきました。
そこには「バーンズによる10の認知のゆがみ」と書かれており、そこで初めて認知療法のことを知りました(くわしくは「うつになるまで(1)」にリンクを貼ってありますのでご参照のほどを)。
見てみると、ほとんどすべてが自分に当てはまる思考ばかりです。
このときは目から鱗が落ちまくりました。
「そうか、こんなにどっぷりゆがみにはまりまくってたら、そりゃうつになるよなあ」
と人事のように思ったりしました。
「これらの考え方を今すぐに変えろというのは無理な話ですが、あ、今やっちゃったな、と気づくことができるようになることが大事です。その気づきが、だんだん考え方を修正していってくれますから」
という先生の言葉に、またまた感服するほかありませんでした。
それ以来、そのコピーは常にバッグの中に入れて、肌身離さず持ち歩いています。

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