「うつ」から復帰への道すじ

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help リーダーに追加 RSS 休職してからの日々(10)

<<   作成日時 : 2005/11/20 06:19   >>

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ショックなことが立て続けに起こり、希死念慮までおきて、さあ折れはどこまで落ちるんだろうと思っていた3月末のことでした。
本当に、ある日、ある時、突然の出来事でした。

目の前がいきなりぱあぁ〜っと開けてきたのです。
それまでの焦燥感、不安な気持ち、そしてなにより何ヶ月もしつこく付きまとっていた無気力感、「なにかしたいのにしたくない」感が、ほとんどといっていいほどなくなっていたのでした。
それは、徐々にやってきたのではなく、まるで証明のスイッチを切り替えるように、「OFF!」→「ON!」という感じで、ポン!と音を立てるようにやってきました。

あれあれ? なんだなんだこれは?
とうとう本当に頭が壊れた?
しかしそういうことではなさそうです。
なにかしたい、なにかをやってみたい、そんな気持ちがぐんぐんと心の中で大きくなってきます。
それをとめようとする無気力がほとんどありません。

ひょっとして、よくなった?
回復したってことなのかな?
それにしては突然すぎるけど、でもこの感じはマイナスなところが全くない!

手始めに、近所の公営体育館にあるトレーニング室に通うことにしました。
休職当初いきなり5kgやせてから、ほとんど体重は変わっていなかったのですが、それでも体はぶよぶよで水太りしたような状態だったので、とにかく引き締まった体にしたかったのです。
歩いて20分、ストレッチで10分、筋トレマシーンを使って30分、クールダウンで10分、そしてまた歩いて帰ってきて20分。
始めのうちは体中が筋肉痛になりましたが、全く意欲が衰えません。
筋トレマニアの父から、「筋肉痛になったら納まるまで待ってから再開した方がいい」と聞いていたので、それを守って無理しないように、でもできるだけ通うようにしました。

次に、株に挑戦することにしました。
それまでもデイトレに興味を持っていて、関連書は何冊も読んでいたのですが、いまいち実行する気が起きなかったのでした。
しかし今ならできるかも。
いくつかのネット証券の口座を開き、そのうちの一つをメインに選んで、たまっていたお小遣いを入金し(何しろほとんど何もしてなかったので、給料より少ない傷病手当金からの小遣いでも、けっこうたまっていました)、今一度デイトレ関連の本を読み直し、スタート!
初めての売買をするまではドキドキしてなかなか手が出せませんでしたが、いったん始めてしまうとあとは楽でした。
毎日ちょっと儲けたりちょっと損をしたり。
それでも、やるたびに新しい発見があり、新しいテクニックが身についていき、何より世の中の政治や経済に興味を持つようになりました。
ニュース番組を食い入るように見るようにもなりました。
息切れすることもなく、心はあくまでも貪欲にもっと!もっと!と言っています。

やっぱり治ってきたみたいです。
そう考えるしかない。
ということは、これでやりたいことをとにかくやってれば、いずれ先生の言っていた「暇で暇でしょうがない状態」が来るってことだな。
これのことだったのかあ。
やっぱりなってみないとわからないものだなあ。
トンネルは出るまでが怖いけど、必ず出ることはできるんだ。

そして、去年末からの念願だった、自動二輪(昔風に言うと中型免許)免許を取得することにしました。
実は去年(42004年)末、スクーターを走らせているとき、白バイに御用になりました。
それがまた、「二段階右折違反」という、我ながらあきれるような違反でした。
右折レーンを使わずに二段階右折をしなければいけないところで、それをやってないというもの。
今まで散々その道を使ってきて初めてつかまりました。
確かに法律上は違反なので仕方ないですけど。
そのときの白バイの若いにーちゃんも、申し訳なさそうに青切符切ってたなあ。
でもその時、固く心に誓いました。
「いつの日か中免とって、堂々と右折レーンに入ってやる!スピードも60km/h出してやるぅ〜!」
それを実行する日が、とうとう来たということです。
もっともそれ以前に、僕らの世代は中高生くらいの頃バイクブームがあり、当時も乗りたくてしょうがなかったものの、親から「絶対にいけません!」と言われて断念していた、という経験がありました。
いずれ大人になったら乗ってやる、と思っていたのですが、思わぬところでその過去の記憶と欲求が再燃してきた、ということも理由の一つでした。
教習所なんて、まさしくこんな風に休職でもしていないと、なかなか通えないですからね。

実は住んでいるマンションから徒歩5分のところに自動車教習所があり、そこではバイクの教習もやっているのを知っていたので、すぐそこに申し込みました。
どうもよくなっているらしい僕の症状。
ひょっとしたら、こもりっきりだった状態から、多少は見知らぬ他人とコミュニケーションをとることでリハビリになるかも。
そんな思いもありました。
そして4月初旬から教習がスタート。
普通免許は持っているので学科は免除、実技講習だけです。
周りは10代の若者ばっかりで、30代半ばのおっさんは僕一人でした。
みんながすいすいやっている課題を、僕だけが四苦八苦し、毎時間必ず、どうでもいいところで立ちゴケ(とまってまたがった状態のままバランスを崩してコケること)を繰り返しました。
教官は予想していたよりずっと優しく、いやな顔一つせずに根気よく教えてくれました。
しかし、それよりなにより、以前だったらすぐに参っていたであろう自分が、多少回りより下手くそでがっくり来ることがあっても、全くローダウンしないと言うことが何よりの喜びでした。

4月中はなんとその3つをほとんどかけもちですごしました。
朝9時から1時間ほど相場をチェックして、デイトレ。
10時くらいから予約してある講習へでかけ、昼はトレーニング室へ。
帰って昼食を取ってから、またデイトレ、もしくは教習へ。

そして、最後の最後まで立ちゴケを繰り返し、一本道(幅30cm、高さ5cmの鉄板の上を、低速で横に落ちずに11m進むという厄介な課題)を最後まで失敗しながらも、何とか卒業検定に合格!
ほとんど毎日講習を入れていたので、3週間ほどで、しかもあれだけ下手くそだったのに1時間も延長することなく終えることができました。
卒研を終えたその足で早速電車を乗り継ぎ公安委員会へ行き、免許を発行してもらいました。
もううれしくてしょうがありません。
こんな達成感、久しぶりに味わったなあ。

つづく

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