「うつ」から復帰への道すじ

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help リーダーに追加 RSS 休職してからの日々(12)

<<   作成日時 : 2005/11/21 13:58   >>

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今年の7月半ば、海外旅行から帰ってきて、家族に見せるための旅行記サイトも完成し、あ〜疲れたと心地よく寝た次の日、僕はそれまでと違う自分がいるのに気づきました。

体を動かすのが億劫。
何もする気がしない。
言いようのない不安感と焦燥感。

もう絶対こないだろうと思っていた、うつの再悪化が始まったのでした。

なんでだ!?こんなはずじゃ!?
始めはただの疲れかと思いました。
かかりつけの先生からも、「旅行、特に海外旅行はとても心のエネルギーを必要としますから、疲れてしまったのかも知れませんね。しばらく様子を見ましょう」と言われていました。
しかし、1週間が過ぎ、2週間が過ぎても、よくなるどころか、症状はどんどん悪化するばかり。
そして、僕はその時、休職してからすでに14ヶ月が過ぎようとしていることを強烈に意識し始めていました。
もうあと1年も残っていないんだ・・・
このまままた長いトンネルに入ってしまったらどうしよう・・・
それは激しい焦りと、それによる心の苦しみを生み、ぐるぐると下向きへの螺旋を進んでいたのでした。

ほんの1ヶ月前まではあれほどアクティブに活動していたのに。
あれだけ心は晴れやかだったのに。
もう復帰のことも考えられるくらいになっていたのに。
なまじ回復した状態を蜜の味として覚えてしまったがために、その苦痛は以前よりも強く激しいものでした。
先生は、「これは春の回復も大きな波だったということになりますね。とにかく焦らないように。また必ず上向きになってきますから」とおっしゃっていましたが、「焦るな」ということが、いかに大変なものかわかっていた僕は、何もかも意欲をなくした状態になってしまいました。
また本も読めず、外出もできず、うちのPCの前で臍を噛む日々。
かろうじて筋トレだけは続けていましたが、それもジムに行くのがいやで、聞きかじった方法で自宅でのトレーニングを細々と続けているだけでした。
8月半ば頃になると、完全に悪化した状態が定着してしまい、また3月以前の心の波にさらされるようになっていました。
しかも以前よりも振幅の期間が短く、ほとんど1日おきに普通の状態と悪い状態が入れ替わるような、めまぐるしい自分の心の変化に翻弄されました。

9月に入り、たまたま予定の日に通院できなかった僕は、普段なら避けていた土曜日に予約を入れてもらいました。
そして、辛い状態が続いていることを先生に訴えると、先生はまるで人が変わったように、「そうやっていつも焦るから悪化して長引くんですよ!」と強い口調で仰いました。
僕はそれに「え? 先生どうしちゃったの?」という思いと共にかなりショックを受けてしまいました。
いつも温厚な先生が、なんでこんなにきつい言葉を吐くんだろう?
先生からも見放されてしまったの?

そのことをカウンセラーに告げると、次のようなことを言われました。
「無理に土曜日に予約を入れてもらって、たくさんの待ち人数がいる中で、それを気にもせず長々としゃべれば、先生だっていらつきますよ。先生への配慮が足りなかったんじゃないですか?」
このカウンセラーのいうことは話半分にしておこう、という心構えはすでにできていたので、そんなはずはないと思いながらも、表面上はうなずいていました。
そして、その日の昼、先輩である新上司に会い、かなり状態が悪いこと、休職期間が残り少なくなっていくことに焦っていることを告げると、
「別にそれにはこだわらなくてもいいんじゃない?たとえ休職期間満了で退社になったとしても、関連会社で伝はあるよね?ぎっちょだったら必ず拾ってもらえるから。この長い人生で数年休んだところで、何の影響もないよ。そんなに焦らなくても大丈夫」
しかし、休職満了につき退職、というものは僕にとって、死刑宣告にも等しい、忌避すべきものでした。
それだけはしたくない。
どんな形であれ、なんとか今の会社に戻りたい。
両親からも、「ぎっちょをそんな風にした会社に、そんなに未練を持たなくてもいいよ。病気さえ治せば、必ずなんとかなるから。焦らずゆっくりと治そう」と言われましたが、当時の僕には逆効果で、焦りをいよいよ増すばかりでした。

元の上司からもメールがあり、「調子が悪いと聞いたが大丈夫?」という問いかけに対して、いかに辛い状態かを切々と訴えた返信をしたところ、「以前あったときとは別人のようで本当に心配です。とにかく焦らないで。焦ってもなにもいいことはないから」とのこと。
焦るな、と言われたって、どうやって焦らないようにすればいいんだよ!
さすがにこれだけ「焦るな」を周りから連発されると、反発したくなります。
しかし、そんな元気もありませんでした。
ただただ、心の中で「だったら誰か俺の代わりになって焦らないようにしてみろ!無理だろ?こうなったことのない人にはわからないんだよ」という、自暴自棄な考えがめぐるだけでした。

その後、次の通院日で先生に「この前はこんな風に感じました」と正直に言ったところ、素直に謝られてしまいました。
「貴方が失礼なことをしたようなことはなにもなかったですよ。それは私の方が悪かったですね〜。どうしても土曜日は『話はいいからさっさと薬だけよこせ』という、ほぼ治っている人ばかりが来るので、私もそういう応対モードになってたみたいです。反省しなきゃいけませんね。すみませんでした」
これで先生へのわだかまりは解けました。
カウンセラー、ざまあみろ。

これをきっかけに、少し調子が上向き始めた僕は、あることを始めました。

つづく

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