「うつ」から復帰への道すじ

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help リーダーに追加 RSS 休職してからの日々(14)

<<   作成日時 : 2005/11/27 14:02   >>

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もうひとつ、この期間に僕の考え方を根本的に変えてくれたものがありました。
それは何冊かの本です。
「うつになりやすい性格をどうにかしたいのであれば、カウンセラーの勉強をするといい」という話をどこかのサイトで読んで、近所の図書館にあったものを手当たり次第に読んでいったのでした。

特にその中で影響を受けたのが、「読書」テーマでも紹介していますが、

1.「23のマンガによる心理カウンセリング―失われた自分を求めて」(エイブラハム・J. ツワルスキー 講談社SOPHIA BOOKS)
2.自己実現への再決断―TA・ゲシュタルト療法入門(メリー M.グールディング ・ロバート L.グールディング(著))
3.「うつ」からの社会復帰ガイド」(MDAジャパン)
の3冊です。
それぞれ既に紹介記事を書いているので詳細は避けますが、まず1番目に「うつは自分に『治そう』という強い意志がなければずっと治らない」という、考えてみれば当たり前のことに、改めて気づかせてくれました。

僕はそれまで、うつになった自分を不幸と思い、こうなったのは就職してからの10年以上にわたるストレスが原因だと考えていました。
そして、医者から「休養と薬」と言われていたことだけを信じていました。
が、医者から言われなくても当然思うべき、「治そう」という意志は、驚くべきことに持っていませんでした。
「休養が、薬が、時間が治してくれる」
と思っていたのです。
よく焦ってあれこれ考えて自滅し、先生から、
「常に受身でいてください。自分で考え込むとよくないです。薬を飲むのも休むのも、意味を考えずにただそれを淡々とこなしていってください」
と注意されていたのですが、それを大きく勘違いしていたようです。
つまり、うつという病気を治すことについても、「自分以外の別の存在や現象が、治してくれるんだ」と思い込んでいたのです。
そのため、自分から「治す。治したい!」という意志を持つことがありませんでした。
そして、そのことに全く気がついていませんでした。

これらの本を読むことでそのことに改めて気づいたとき、うつの自分、そして休職している自分を改めて見つめ直すことになりました。
それは、その二つの状態でいることに甘んじようとしている自分、治したくても治せない、ではなく、そもそもそんなに自分から治したいと思っていない自分を見出し、かなりのショックを受けました。
もちろんこれは、この時点である程度寛解していたからこそ出てきた考えであり、もっと症状がきつかったころはそれどころではありませんでした。
しかし、症状がどんどん軽くなっていくにもかかわらず、心穏やかでなかったのはそういうことだったのか、と気づくきっかけとなりました。

よく「うつ」の人は「自分はただ甘えてるだけなんじゃないだろうか」と回復期あたりで思うことがよくあります。
それは全くの間違いであり、症状がまだよくなっていない証拠であり、決して甘えではないのです。
しかし僕の場合は、「この病気を治して復帰したい」という明確なビジョンがありませんでした。
会社には戻りたくない、怖い、という思いがあったからです。
しかし、期間満了で退職になり、再就職口を探すことはもっと怖い。
この葛藤の中から、やっと自分の中に能動的な「治したい」志向を持つことができました。

2番目に気づいたのは、「全てのマイナス思考やイメージは、自分が作り出している」ということでした。
これはさまざまな本に書かれていますし、ある意味少しでもこういう分野に興味を持ったことのある人、うつという病気について自分で調べてみたことのある人であれば常識なのかもしれません。
僕も知識としては持っていました。
しかし、改めて実感するのとでは雲泥の差です。
特に上記2の「再決断療法」についてのロールプレイングのくだりでは、衝撃を受けました。
そして自分自身で試してみました。
自分が感じるストレス、不安、恐怖、一つ一つ具体例を思い出しながら、その思いの根源がどこにあるのか、心の中をサルベージしていったわけです。
その結果、意外なことに、その根っことなる部分は幼少時の頃から端を発していることがわかりました。
いや、「わかった」という表現は的確ではないですね。わかってはいたけれども改めて「意識化した」という感じでしょうか。
そして、自分が休職に追い込まれた直接的な原因となったストレスに対して、今後同様なことが起こったとき、どのような心の対処をすればよいのか、おぼろげながら浮かんできたのでした。
その時、「治して会社へ戻ろう」と素直に思うことができたのでした。


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